【隠れた名店~都市編~】貴兆陶家

島&都市ショートコラム。今回のテーマは「隠れた名店」。とても分かりにくいところにあるのがまたいい、と人気なのはこんなお店です。

岩園町の周囲をぐるりと囲むように走るバス道から分かりにくく枝分かれする1本の細道。そこは隠れた名店の宝庫です。枝分かれしてすぐにあるのは知る人ぞ知るお好み焼き屋さん。少し入ったところにあるのは紅茶ファンなら知らない人はいない紅茶屋さん。そしてその2軒先にあるのが、私がイチオシする隠れた名店「貴兆陶家」です。

「貴兆陶家」は「きっちょうとうや」と読みます。ちょっと不思議な名前のこのお店は、器屋さん。九州の有田にある高級食器問屋のアンテナショップです。
実は、私は無類の器好き。この店に出会った時には、私好みの品揃えとニクい価格設定に「これはヤバい!」と思いました。案の定、それ以降じわじわと器が増えて、食器棚は今や限界ライン。それでも店に行くとまた新しく欲しい器が出現しているので、最近はあえて足を運ばないよう努力しています。

ところで、なぜ遠く有田の問屋さんが芦屋に店を出したのでしょうか? それは、その問屋さんが有馬温泉の旅館にお得意先をもっていて、商談をしにいった帰りに芦屋を通った時に、「このまちは器が売れる匂いがする」と感じたからなのだそうです。読みは当たって、今では何店舗かあるアンテナショップの中でいちばんの売り上げを誇っているのだとか。
芦屋に20年近くも住んでいるのに何も匂わない私には、いったい何が欠けているのでしょうね?

この暮らし体験のナビゲーターについて

渡辺直子

お住まいのエリア:芦屋市
職業、所属など:フリープランナー・編集者

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