【道~都市編~】階段のある小道

島&都市ショートコラム。今回のテーマは「道」。芦屋のまちの道を歩いていて、ふと気付いたことがありました。さて、それは?

芦屋市は東西約2.5㎞、南北約9.6㎞という、山から海へかけてきゅうりのように細長いまちです。ということは、必然的にまちを走る南北の道には高低差がついています。
それが気付かないほどの緩やかな坂道になる場合もあれば、自転車では登りきれない急な坂道になる場合もあり、究極は階段の道になります。

突然現れる階段の道は、自転車に乗っている時に遭遇すると回り道をしなくてはならずがっかりするし、歩いている時に出会っても「あ~あ、階段かあ」と難儀に思ったりしますが、でも、違う世界への抜け道のような不思議な雰囲気を持っていて、口で言うほど嫌いではないというのが私の階段道への気持ちです。

中でも楽しいのは、犬の散歩の時に出会う階段道です。
はしゃいで駆け上る犬を見ながら、犬の元気なことを確かめ、反対に自分の体力の衰えを感じ、そしてこの階段道の向うにある家に帰れることを幸せに思うのです。
仕事が一段落して犬と出かけた散歩の途中で新しい階段道を発見すると、なぜか小さな頃の夏休み、暑い中一人で遊んでいた近所の路地を思い出して、しばらくじっと立ち止まってしまう私です。

この暮らし体験のナビゲーターについて

渡辺直子

お住まいのエリア:芦屋市
職業・所属など:プランナー&編集ライター

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