「島&都市デュアル 暮らしツアーズ説明会ワークショップ」
イベントレポート(前編)

自然と文化のいいとこどり暮らし「島&都市デュアル」とは?

神戸市、芦屋市、淡路市、洲本市の4市が合同で、交流人口を拡大し、移住を促進していく「島&都市デュアル」。島の自然と都市の文化、相反する2つのライフスタイルが同時に手に入る、この4市だけの“デュアル”な価値をより多くの人達に伝えるために「暮らしツアーズ」を発足。島と都市の“いいとこどり暮らし”を実践している市民「暮らしナビゲーター」とともに、デュアルな魅力を発信し、体験できるツアーを企画・実施していくプロジェクトです。
このプロジェクト立ち上げを記念した「島&都市デュアル 暮らしツアーズ説明会ワークショップ」が、9月10日、神戸市にある「ホテルセトレ神戸・舞子」で開催されました。当日は4市から今回のプロジェクトに興味を持った73名が参加。みなさんの街への想いと希望が混ざり合い、大いに盛り上がったミーティングの様子をレポートします。

イベントは各市担当者のご紹介とあいさつから、なごやかにスタートしました。

神戸市観光MICE部・安岡正雄さん/その土地で暮らす市民主体で情報発信する機会はなかなかなかった。神戸屋芦屋の街、淡路島のおすすめポイントを皆さんの視点で情報発信してください。

芦屋市政策推進課・奥村享央さん/先を見据えた、私たちが思い浮かばないアイデアを、ぜひ皆さんから提案していただきたいと思っています。

淡路市まちづくり政策課・江崎昌子さん/ほかの街の人たちが淡路市について思っていることを、この機会を通じて教えていただきたい。この機会を通じて、魅力ある4市をどんどん全国に発信していきたいです。

洲本市企画情報部・西原健二さん/参加している皆さんは様々な分野で活躍している方ばかり。新たな交流や人の繋がりが、この場を起点に生まれるといいなと思っています。

続いて、「島&都市デュアル暮らしツアーズ」のブランディングを担う博報堂・ソーシャルクリエイティブディレクター山田英治さんより、このプロジェクトのコンセプト説明がありました。

博報堂・ソーシャルクリエイティブディレクター山田英治氏

「東京で暮らす約半数の人が、将来的には移住を考えている “移住関心層”。全国では1700もの自治体が、大都市から人を呼ぼうと考えを巡らせている状態です」と山田さん。移住希望者の争奪戦が各地で繰り広げられているなか、4市が他の自治体や地域にない差別化できる価値は、「都市の文化と島の豊かさとが両立できる、ちょっと贅沢なライフスタイルエリア」ということ。

例えば、
・洗練された都市に住みながら、休日は島で自然を満喫。
・​海と山に囲まれた里山に暮らしながら、都市の職場で働く。
・​島暮らしをしながら、ハイレベルな教育・医療環境も手に入る。

​そんな自然と文化のいいとこどり暮らしができるデュアルな暮らしの価値を、私たちは「島&都市デュアル」と命名。移住をためらってきた大都市の人たちに向けて、情報を発信していこうとしています。​山田さんも「手の届く範囲の中に、都市の文化と自然の豊かさが両立するエリアは日本でもここだけ。何かを捨てたり諦めたりしなくても実現できる、リアルなデュアルライフスタイルを、ここから全国に発信していけたら」と力強く話していました。

話に聞き入る参加者。

島と都市、デュアルな暮らしの価値を、移住関心層の人たちに体感してもらうべく発足する「島&都市デュアル暮らしツアーズ」のコンテンツは大きく2つ。
まずひとつめは、地域の暮らし体験ツアーのマッチングサービス「TABICA」と連携。市民自らが“体験の案内人”を務め、島と都市の魅力を伝える体験を提供、発信していくというもの。
もうひとつは、4市の魅力や情報を発信するローカルメディア「島&都市デュアル編集部」の立ち上げ。4市で実際に暮らす人々によって記事が執筆され、島&都市デュアルの情報を発信するというもの。
いずれも最大の特徴は、単なる観光案内や情報提供ではなく、そこに暮らす人たち(=暮らしナビゲーター)の想いとともに、街の魅力がどんどん発信されていく点です。「2年後には主役である市民のみなさんだけで、プロジェクトを自走できる仕組みを作っていきたい。そのためのサポートをこれから随時行っていきます」と山田さん。4つの街の魅力を全国に届ける、壮大なプロジェクトのはじまりです。

 

あなたにとっての島&都市デュアルとは?

イベントでは、参加者と市職員、プロジェクトスタッフを交えて​アイデアワークショップを実施。​大都市の人たちが訪れたくなる、​暮らし体験モデルツアーのアイデアを出し合いました。​ひとつめのワークテーマは「あなたにとっての島&都市デュアルとは?」。まずは自身の考えを紙に書き出します。

 

書き出したら今度は共有。同じテーブルの人たちと意見を出し合い、クロストークを行います。

 

どのテーブルも活発なディスカッションが行われていました。

「都市=仕事、島=休暇」といったシンプルなものもあれば、「淡路島は都市に比べ、時間の流れがスロー」「明石海峡大橋がつながったことで都市が近くなり、島だけの暮らしでは満足できなくなった」など、気になるワードもたくさん出てきました。

今回参加したのは、地元企業や市民、まちづくりのリーダー、I・Uターン組など、年代も職業もバラバラな人たち。淡路市に暮らし、平日は高速バスを使い三宮まで出勤しているというリアルなデュアルライフ体験者の姿も見られました。グループに分かれてディスカッションを行ううちに、初対面同士でも徐々に打ち解けていった様子。お互いの専門や得意分野を知ることで、新しいアイデアがどんどん湧き出てくるようでした。

 

「体験を創るプロ」によるトーク

続いて、暮らし体験作りのプロ「TABICA」の掛泰輔さんによる、「ゲストに“刺さる”体験の創り方」をテーマにしたお話がありました。

「TABICA」掛泰輔氏

「TABICA」のコンセプトは「暮らし体験マルシェ」。農家の暮らしに触れられる自然体験、その土地ならではの魅力を感じられる街歩き、様々な技術や知識を学べるワークショップなど、一般の人が案内人となって旅を企画し、ゲストを迎えて暮らしを共有してもらうという、民泊ならぬ民旅(みんたび)ビジネスです。「誰かの気になる暮らしを気軽に体験できるのが「TABICA」のおもしろいところ。“情報じゃなく、その人の視点を与える”“自分の日常を切り口にする”“自分の人柄を打ち出す”、この3点を意識すれば、誰でもリピーターを呼ぶ人気案内人になれると思います」と掛さん。

また、この日は「TABICA」で案内人として活躍中の島津 勝さんがゲストとして参加。島津さんの手がけるツアーは、プロの料理人である彼の自宅(!)にゲストを招き、家庭で作れる中華料理をレクチャーするというもの。今までに計8回開催、女性一人の参加もあるというから驚きです。「中華料理は油っこいイメージがあるので、女性の参加はないだろうと思っていたが、始めてみるとゲストはほぼ女性」と苦笑いする島津さん。「会場が家だからということもあるのか、レッスン中はとてもリラックスした雰囲気。ゲストの方も、友達や親戚の家に遊びに行くような感覚で参加してくれているようです。最近は参加レビュー数も増え、リピーターも増えてきました」

「TABICA」で中華料理ワークショップを実施している案内人の島津さん。

魅力的なアイデアと行動力があれば、プロのコンダクターでなくても旅が作れる、訪れた人たちと楽しさを共有できる……。トーク中、熱心にメモを取る参加者の姿も見られるなど、暮らし体験についての関心の高さが伺えるトークセッションでした。

 

あなたなら、どんな旅を創りますか?

ワークショップ、ふたつめのテーマは「自分ならどんな体験(暮らしナビゲート)を創りますか?」。今回もまず自分のアイデアを付箋に書き出し、その後みんなの意見を交えてディスカッション。最後にテーブルごとに出たプランを発表するという流れに。

テーブル代表者がツアーアイデアを発表。

「クルーズ船で楽しむ4都市グルメ体験」「普通の日常を体験する、4市の擬似暮らしツアー」「六甲の夜景見学ツアー」「淡路島で寿司三昧」など、各テーブルから様々なプランが登場し、会場も大いに盛り上がります。わずか30分ほどの時間で、参加してみたい体験のプランが続々! 4つの街の新たな魅力や視点を共有できる時間となりました。
後編へ続く

神戸市関連サイト

芦屋市関連サイト

淡路市関連サイト

洲本市関連サイト