デュアルな漁師町「淡路市・岩屋」と新ツアー企画「さばける女」レポート

淡路島にありながら都市が近い漁師町・岩屋で、「さばける女」と題して新たな企画が持ち上がっています。どんな企画なのか、岩屋のまちの魅力とともにナビゲーターの堺野菜穂子がお届けします。


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2018.6.18

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昔から島&都市デュアルな暮らしをしてきたまち

車か高速バスで明石海峡大橋を渡ってすぐ、大きな観覧車が目印の淡路インターチェンジで降りたところが岩屋です。今では淡路島で唯一、神戸・明石方面から船で渡って来ることができる場所でもあります。そう、車がなくても淡路島に来て楽しめる、数少ないまちなのです!

ジェノバライン

明石港から約13分、ワンコインで岩屋港に到着するジェノバラインでは、自転車やバイクも運ぶことができます。
途中、船の上で真下から眺める明石海峡大橋は巨大でシュール。普段は味わえない、ちょっとした非日常感も旅のワクワク感を高めてくれるのです。

ジェノバライン
http://www.jenova-line.co.jp/index.php

「島からまちへ、まちから島へ」という私たちからするとのちょっとした非日常なできごとが、日常になっているのが岩屋の町。岩屋に住む人は通勤や通学、買い物など、日常生活のなかで普通に都市と往き来して暮らしてきたのです。

船を降りると、えべっさん!

船を降りると、えべっさん!

岩屋港ポートビルを出て右手には、赤い鳥居の恵比寿神社が見えます。この恵比寿神社の奥にはもうひとつ岩楠神社があり、イザナギ、イザナミ、そしてこの二神より生まれた蛭子が祀られています。成長しても歩くことができなかったため海に流された蛭子が流れ着き祀られたのがえびす宮総本社 西宮神社(通称 西宮えびす神社)だと言われています。
建物のあいだにひっそりとあるので、通り過ぎてしまいそうですが、「えべっさん」生誕の地でご利益にあやかりましょう。

「えべっさん」にパワーをいただいたら、いよいよデュアルでディープな岩屋のまちへ!

昭和レトロな商店街を地元の人と歩いてみた

今回、岩屋のまちを案内してくれたのは北淡路ブランド推進協議会でツアーやイベントを企画している坂本直樹さんと鶴谷直紀さん。イケメンなダブルナオキです(写真はありません…)。

和菓子屋「かじた屋」

まず最初に立ち寄ったのは、商店街から川沿いに入った場所にある和菓子屋「かじた屋」さん。普段使いの季節の和菓子が朝早くから店頭に並びます。買ってすぐ、お店の前でパクッとしたくなる、昔から住民に愛されている和菓子屋さんです。

老舗の魚屋「林屋」さん

そのすぐ近くには、表通りからはまったくわからない、路地裏に店を構える老舗の魚屋「林屋」さん。隣にある寿司屋の「林屋鮮魚店」も人気です。

岩屋の猫

再び商店街のメイン通りに戻ると、レトロな佇まいが商店街に馴染みすぎているパチンコ屋さんを発見。そして、漁師町のお約束、猫もあちこちに。

ミートショップさかた

注文してから揚げてくれるコロッケ類が豊富な「ミートショップさかた」は、忙しいお母さんたちの台所代り。この日は通りがかりに車の中から注文するドライブスルー方式も見られました。

銭湯「扇湯」

銭湯「扇湯」

銭湯「扇湯」

商店街でひときわ存在感を放つのが、昔のまんまの姿をとどめる銭湯「扇湯」。中に入ると、番台もタイルのお風呂も、頭にすっぽり被るタイプのドライヤーも健在です。

様々な商品が溢れるディスプレーの日用雑貨店や、地元の常連さん行きつけの喫茶店など、ちょっと入りにくいお店にも行けるのが、地元の人と歩く醍醐味です。でも、地元の人にとっては日常生活の場。邪魔にならないようマナーを守って見せていただきましょうね!

「さばける女」の正体とは⁈

漁師町独特の風情が残るまち並みと、地元の人の暮らしを垣間見せてくれる商店街を抜けて、北に向かうと岩屋漁港に到着します。いよいよここで新企画「さばける女」の正体も明らかになるということで、ドキドキしながら漁港に潜入!

岩屋漁港

ここは明石海峡の早い潮流で鍛えられた美味しい魚があがる漁港。
このあたりの漁港は「昼網」といって、午前中に獲れた魚を昼に競りにかけ、午後には店頭に並べて、その日の晩ご飯に登場させるという早業が自慢。目の前が漁場という恵まれた立地ならではの、超新鮮な魚を届けるしくみです。

この日は産卵前の脂ののった真鯛がパシャパシャと威勢良く船からあげられていました!
まずはお刺身に。それから煮付けや、シンプルに塩焼きも美味しそう。鯛ご飯ははずせない。骨やアラはお汁にして完食! 頭の中には鯛料理のフルコースが浮かびます。
いつもはスーパーで下処理してもらっているけど、自分で捌くことができたらかっこいい!だいいち、もし島に住んでご近所さんにお魚をお裾分けしてもらったら、自分で捌けないと話にならない!
ということで、魚の扱いはお手のものという地元の人に教えてもらいながら、魚を自分で捌けるようになるという都会の魚好きには願ってもない企画が開催されることになりました。

この企画を開催してくれるのは、岩屋の漁師さんで、地域の活性化をリードしている岸本 保さん。ちょっとコワモテだけど、家族思いの優しいアニキです。

実はこの企画、数年前に研究会形式で実施され大好評だったツアーの復刻版。岩屋の人たちと来訪者たちの交流をもっと増やしたいという岸本さんの想いが実って、このたび「さばける女ツアー」という名前で実施されることになりました。
第1回は7月6日金曜日に開催されます。その後も引き続き季節ごとに旬の魚で継続的に実施していくそうなので、「さばける女」になりたいあなた、必ずチェックですよ!

この暮らし体験のナビゲーターについて

堺野菜穂子

神奈川県横浜市出身。兵庫県宝塚市を経て、5年前から淡路市在住。
ノマド村のショップ「キクハナ 」店主。暮らしと働くを近くに!をテーマにまずは自分の暮らしを実践中。

詳しいプロフィールはこちら

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