芦屋・働くオンナの寄り道ライフ~ヒミツのお店で一人飲み~ Vol.1

芦屋在住の働くオンナ、寄り道歴30年の波佐本麻里が、本当はヒミツにしておきたい、おすすめの一人飲み店をご紹介します。

「あ~、今日も一日よく働いた。ちょっと寄り道して、自分に“ご苦労さま”してから帰りたい」。そんなこと思う時、ありますよね。そんな夜に女性一人でも気軽にお酒と料理が楽しめるお店があるのが、知られざる芦屋暮らしの魅力です。
そんなお店の開拓に余念のない、芦屋在住の働くオンナ、寄り道歴30年の波佐本麻里が、本当はヒミツにしておきたい、おすすめの一人飲み店をご紹介します。

まずは私の経験から、女性1人でも入りやすい寄り道店の特徴をあげてみます。
①夫婦で経営している(アットホームな雰囲気で、仕事の緊張がとける)
②カウンターがある(1人でテーブルを独占する申し訳なさや、相席の気詰り感がない)
③女性スタッフがいつもいる(女同士ならではの話ができてくつろげる)
④1品+1杯で満足できる(また明日も早いからサクッと満足したい)
⑤お手軽価格(お財布にやさしくないと通いづらい)
⑥来ているお客さんが上質(お金持ちという意味ではありません)

 

これらの全部または多くを満たすお店が多いのが、芦屋の特徴。そこから生まれる居心地の良さと安心感に惹かれて、私はいつの頃からか、勤務先のある大都市の居酒屋やレストランでの職場飲みを辞退して、芦屋での1人飲みにシフトするようになりました。

駅から自宅までの間に、くつろいで飲めて、しかもレベルの高いお店が相当数ある。これってちょっとレアで素敵なことじゃないでしょうか?
そしてそうした満足度の高い寄り道タイムを味わうたびに、「芦屋の住人になって良かったな~」と密かに幸せに浸っている私です。

 

Vol.1 JR芦屋駅前の隠れ家イタリアン「ボッテガブルー」

 

さて、連載第1回でご紹介するのは、私のとっておきのおすすめ店、JR芦屋駅から徒歩2分のところにあるイタリアンレストラン「ボッテガブルー」です。この度、芦屋市が出版に協力した『あしやを歩く本 芦屋』(コミニケ出版)にも掲載されるなど、名実ともに評価を高めているうえに、前述の私の「寄り道店6箇条」のすべてを満たしているお店です。

JR芦屋駅前の隠れ家イタリアン「ボッテガブルー」店内

カウンターに座ってちょい飲みスタート!

以前は駅から離れた住宅街の芦屋市津知町にあった人気店でしたが、オーナー夫妻の「芦屋のまちが好き!」「駅前に店を出したい!」という夢をかなえるかたちで現在の場所に移転してきました。

店内はそんなに広くないものの、テーブル席と、女性1人のちょい飲みに欠かせないカウンター席の両方があって、美味しいものとお酒が好きなお客さんでいつも賑わっています。

1人飲みの時はカウンター席に座ると、厨房がガラス越しに見えるのでひとりぼっち感が薄れて良い感じですし、カウンターの上にはイタリア関連の本が置いてありますので、料理待ちの間に好きな本を選んで読むのも楽しい過ごし方です。

タイラギ貝をカウンターにて

このカウンターが私の定位置。仕事の帰りに寄り道してちょいのみスタートです。
ある夜の1人ちょい飲みは、タイラギ貝をパプリカのソース+シャンパンで頂きました。

ホタテのちょいあぶりマーブルソース

またある夜は、ホタテを軽く炙ってビーツとカリフラワーのマーブルソースで頂きました。鮮度と味が良い上に、盛り付けの美しさに癒されます。

凄腕シェフのソースがやみつきに

やがて出てくるお料理の美味しさは格別。特に素材とソースのマリアージュが素晴らしく、「え、これって、これって・・・・」と感嘆してしまうこと、しばしば。食べて数日たつとまた味わいたくなる、一種の中毒性?のある美味しさです。

聞くと、お店で使っているソースは、野菜ベースで妥協の無い完全手作りオリジナル。ヘルシーなうえに真心がこもっているから、週に何度も身体が求めるのだと納得です。

パプリカ、春菊、ビーツ、カリフラワー、お米などの野菜100%が素材になっていますし、マヨネーズも一からの手作りです。

つぶ貝のカルパッチョ+大根葉のソース

つぶ貝のカルパッチョ+大根葉のソース+シャンパン

付け合せに緑の野菜やナッツをふんだんに盛ってくれるのも女性には嬉しいポイントです。

例えばお魚料理を1品選ぶと、サラダも注文した程の野菜を食べられるのが気に入っています。

1人飲みの時の私のおすすめは、おすすめの一品+ビール1杯またはオーガニックワインをグラスで1杯のパターン。これでだいたい3000円程度です。

 

鮎のイタリアンハーブグリル

鮎のイタリアンハーブグリルと250mlボトルのシャンパンで。

タコ&ホタテカルパッチョ

タコとホタテのカルパッチョ野菜各種のソース

エビのフリット野菜各種ソース

エビのフリット野菜各種のソース+250mlシャンパン

バイ貝のカルパッチョ野菜各種ソース

バイ貝のカルパッチョ野菜各種のソース+250mlシャンパン

凄腕シェフとマダムも魅力の一つ

このお店のもう一つの魅力は、凄腕オーナーシェフと明るいマダムです。

オーナーシェフの大島隆司さんは、20代の時にイタリアの最高峰リストランテをはじめとしてイタリア全土での修業経験をもち、2016年にはイタリア料理コンクールでグランプリを獲得した腕前の持ち主。黙々と仕事をする、典型的な職人タイプのシェフです。

一方の淑好マダムは、とにかく明るくて気さく。初めての人でもすぐに打ち解けさせてくれるお人柄です。
お二人のなれそめは、その腕前に惚れた淑好さんが押して押してシェフをゲットしたのだとか。結婚してだいぶ経つ今も、その”シェフ愛“は当時のまま。若い二人が息を合わせて一生懸命に働く姿は、そろそろ仕事に疲れてきている私にとってはほほえましく、お料理とお酒をさらに美味しくしてくれます。

 

ちなみに淑好さんは、特殊な黒板に塗料で絵や文字を描くチョークアートのアーティストでもあり、この業界でトップクラスの技術を持っています。店内にあるチョークアートは彼女の作品。とても素敵なので、そちらもぜひ楽しんでいただきたいと思います。

「私の夢は主人を日本一のイタリアン・シェフにする事」と言ってシェフが成功するために内助の功に徹していますが、作品を見ると驚きの才能の持ち主なのがわかります。

淑好さん

「食べる前にお料理の写真撮らせて~」と淑好さん。

ご夫婦

チョークアート

チョークアート

チョークアート

思い返すと、私とこのお店の最初の出会いは、主人とのランチでした。
ちょうどその頃、仕事帰りに1人ちょい飲みできるお店を探していた私が、店内奥にカウンターがあったのを見つけて、「私一人でもビール飲みに来れそうかな?」と聞いてみたら、淑好さんが「どうぞ!大丈夫ですよ。私がいますので!」。その明るい一声で、以後すっかり常連になってしまった大好きなちょいのみ店です。

HP/http://www.bottegablue.com/
写真・記事/波佐本麻里

この暮らし体験のナビゲーターについて

波佐本麻里

お住まいのエリア:芦屋市
職業、所属など:会社員&週末起業家

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