ー毎日、淡路島。ー #3  淡路島で育つ息子が羨ましい。

リアルな淡路島暮らしの情報をお届けしている『毎日、淡路島』。第三回は「淡路島でのデュアルな暮らしって実際どんなもの?」という声にお応えして、デュアルな子育て1歳児編をお届けします。

移住してすぐ授かった息子が生まれてもうすぐ2年。彼がどんな生活をしているのか、我が家なりの淡路島でのデュアルな子育てについてお届けしたいと思います。

近所の見守りが残る島

まずは、妊娠期。結婚して7年間子どもができなかった私達でしたが、なんと淡路島に移住した次の月に第一子を授かりました。環境が変わると子どもができる、なんてよく言いますが、まさしくそうだったのでしょう。移住直前は中目黒に住んでいたので、活気ある街の生活も楽しかったですが、やはりこの淡路島ののどかさや景色の良さ、日常的に口にする食材の新鮮さと豊かさに、心も体もホッとしたのだと思います。夫婦共に実家を離れて来ており、親戚も友人もいない移住生活のスタートでしたが、この妊娠期から近所の人たちの温かさに支えられました。淡路島の人たちは妊婦と子どもにとても優しい。どこでも普通に声をかけてきてくれました。行きつけのお店のおばさんも夏に素足にサンダルでいたら「靴下はかなきゃだめよ!」と怒ってくれたり、私が散歩している姿をいつも見守ってくれていたり。不動産屋さんや取引先の農家さんたちまで、自分の孫が産まれるかのように楽しみにしてくれていました。「地域で育てる」というのが当たり前のことになっている田舎の良さを感じ、そのことに感謝して過ごした妊娠期でした。

子どもが子どもの面倒を見てくれる

息子が生まれてから一番驚いたのは、島の子どもたちが、なんともまあ、子ども好きなことでした。自宅に戻ってきて淡路島の友人たちと夕飯を食べると、友人たちが代わるがわる息子を抱っこしてくれるので、私はいつも好きなだけ美味しいものをほおばることができるのはもちろんのこと、そこにいる子どもたちまで皆で息子の相手をしてくれるのです。最初は、仲の良い友人家族だからかな、とも思っていたのですが、大人数のパーティーのような機会や小学校の運動会に連れていったときなど、初めて会う人の子どもまでも皆、息子と遊んでくれたり、ずっと抱っこしてくれていたり。一人っ子はかなり少なく、兄弟がいることが普通なので、面倒を見るのが習慣になっているのか、優しい子が多いのか、自分もそうしてもらったから自然とできるのか。何にせよ、まだ小さい子たちが息子を扱うときも、そこにいる一番年長の子どもがきっちりリーダーシップを発揮して小さい子に息子の面倒の見方を教えたり、その子じゃ無理なことや危ないことはさせなかったりとサポートしてくれることにもびっくり。その安心感に、今でもちゃっかり任せています。

まさかの待機児童ゼロ

1歳3カ月からは保育園に預け始めました。淡路市はなんと「待機児童ゼロ」なのです。私は仕事も忙しくなってきたので、保育園に入れることを決断。あまりにすんなり入れてこれまた驚くと同時に、感謝、感謝。

息子が通う保育園はちょうどこの4月から新設された認定こども園ということもあって、広いのなんの。地方ならではのメリットを存分に享受しています。きっと掃除は大変でしょうけれど。先生、いつもありがとうございます。ちなみに、人数は予想以上に多く、0-1歳児だけで29人が在園しています。

広い園庭からは海が見えます。

こちらは4歳未満児専用の園庭。

舞台だってこんなに大きい!

島の恩恵を存分に

この夏は暑くてさすがに長時間の外遊びはできませんでしたが、日頃遊び場には困らないのも淡路島の素敵なところ。普段は家の真裏の田んぼか、家から徒歩5分の海を、毎日夕食後に散歩しています。

 

田んぼの散歩道は一種のコミュニティセンター。同じ時間帯に行くと会う定番メンバーでいろいろな情報交換をします。

 

海は俺の砂場だぜ。

公園で遊びたいときは、近所海辺の公園へ。週末など時間があるときは車で10分の国立明石海峡公園や県立淡路島公園へ。

近所の公園。

兵庫県立淡路島公園の広大な芝生で遊び放題。

淡路島国営明石海峡公園の芝生もかなり広く、ボール遊びもできます。

淡路島国営明石海峡公園でも兵庫県立淡路島公園でも、季節ごとに見ごろのお花に出会えます。

この猛暑は短時間の海水浴と川遊びで乗り切りました。川には一度しか行けなかったので、来年はもっと川に行きたい!

食べるものはと言えば、離乳食以降は、季節ごとに旬の食材で順調に育っています。

お正月やお誕生日には、大きな鯛を用意してもらいました。

いかなごの釜揚げなんて、漁港近くならではのぜいたく。

お祭りにも参加させてもらって、祭りのない街で育った私たち夫婦まで新鮮な体験をさせてもらっています。

はっぴを借りて山車に乗せてもらうもギャン泣きで、あえなく撃沈。

お祭りの前夜祭とも言える「宵宮(よみや)」。何回見ても感動しちゃいます。

島外へもさくっと買い物に

買い物は通販で済ますこともかなり多いですが(大手運送会社であれば淡路島は離島扱いではなく、兵庫県扱いなので、amazonでも次の日に届きます)、子ども服やおもちゃなどは現物を見たいので三宮まででかけます。島内にもユニクロや大きなイオンはあるのですが、我が家からだとどちらも車で30分かかるので、いっそ何でも揃う三宮に行くことが多いのです。三宮では、ユニクロ、無印良品、大丸の子ども服&おもちゃ売り場、patagoniaやTHE NORTH FACEなどのアウトドアブランドの直営店などを中心にベビーカーで回ります。三宮駅前のファッションビル、ミント神戸と元町駅の大丸神戸店に綺麗で使いやすいおむつ交換場所と授乳場所があり、この2つをルートに入れておけば快適に過ごせます。神戸BALの無印良品のカフェや、大丸神戸店のカフェラやアフタヌーンティーカフェ、ホテルトラスティ 神戸旧居留地のマークプレイス、オリエンタルホテルのカフェがベビーカーや子連れでも過ごしやすく、よく利用しています。関西に1店舗しかないようなお店はたいていJR大阪駅前のグランフロントという大型ファッションビルに入っているので、どうしても欲しいときには車で1時間かけて行っています。

 

島と都市の両方で課外活動を満喫

明石海峡大橋を渡るとすぐのところに、水族館マニアから評価が高いと言われる神戸市立須磨海浜水族園があります。また、車で50分ほど走ると、ジャイアントパンダとコアラを一緒に見られる日本唯一の動物園、神戸市立王子動物園もあります。つい最近はヤマト運輸さんが無料で開催している、ファミリー向けのフルオーケストラのコンサートが三宮の神戸国際会館であり、行ってきました。
一方、島内でも子供向けのクラシック音楽イベントはとても頻繁にあります。先週はアフリカはギニアの伝統的な太鼓奏者で有名な方が淡路島でワークショップを開いており、本場の太鼓の音を聴かせたくてそれにも参加してきました。兵庫県内にはコンパクトで専門的で面白い博物館(しかも天体観測系から恐竜まで幅広い)や私設の美術館がかなり多いので、もう少しいろいろわかるようになってからの方がこのあたりは楽しみです。
このように大阪や京都や四国へも車で1時間前後で行けるので、島の内外で課外活動には事欠きません。旅行も日帰りでは四国、岡山、京都に。泊まりでは伊勢や和歌山などに行きましたが、高速道路を使ってたいていのところへ車で簡単に行けてしまうのが、子連れにはなんともまあ嬉しい話です。もっと大きくなって3時間以上のフライトに不安がなくなれば、関西国際空港から安く海外にも行けそうなので、それも今から楽しみです。

神戸市立須磨海浜水族園は至近距離で動物に会えるのが楽しい。

和歌山で未知との遭遇。

息子のおかげで、私たち夫婦も島での生活の楽しさをより味わえていると感じています。息子がいなかったらここまで人間関係も広がらなかったかもなあ、と。冒頭の繰り返しになりますが、息子を見て声をかけてきてくれる老若男女がなんとまあ多いことか。息子よ、君のおかげで良い経験させてもらっています。これからも、たくさん遊んでたくさん美味しいものを食べよう。よろしくね!

この暮らし体験のナビゲーターについて

時友 真理子

2016年3月に東京の中目黒から淡路市へ夫婦とセキセイインコの3人家族で移住してきました。その1か月後に長男を授かり、現在は島での子育てを楽しむ日々を送っています。

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