毎日、淡路島。#5 淡路市の各エリアについて

淡路島の子育て事情などを含め、リアルな我が家の「デュアルな暮らし」を綴っていく連載です。連載の第5回目も第4回目に引き続き、淡路島の家探しについて話を書いてみたいと思います。

こんにちは、淡路市に住む時友真理子です。2016年に東京から淡路市に移住し、私は子育てを主軸に、夫は会社員で、毎日淡路市からバス通勤で神戸に通っています。淡路島の子育て事情などを含め、リアルな我が家の「デュアルな暮らし」を綴っていく連載です。連載の第5回目も第4回目に引き続き、淡路島の家探しについて書いてみたいと思います。

淡路市の5エリア

淡路市と一言で言っても、実際はとても広いです。足を運んでみないとイメージが湧きにくいと思うので、淡路市内がどんな構成になっているのか、簡単に書いてみようと思います。ただ、そうはいっても私は東浦に住んでまだ3年弱なので、エリアに関する情報は偏っていますし、知識も浅いです。あくまで現時点で知り得ている日々の暮らしの中で感じている印象なので、今後「実はもっと〇〇だった」なんてこともあると思います。それを前提としてお読みいただければと思います。

淡路の5エリア

*淡路市のHPから画像を転用

淡路市は、大きく分けると、岩屋(いわや)・北淡(ほくだん)・東浦(ひがしうら)・津名(つな)・一宮(いちのみや)の5地域で構成されています。淡路島の西側の海岸付近の地域を西浦(にしうら)とも言います。それぞれ特色が違いますが、仕事をどうするのか、お子さんがいるなら学校をどうするのかが住む場所を決定する要となると思います。

私は最初、田んぼと夕焼けの景色の素晴らしさと瀬戸内海が好きだったので「北淡(西浦)に住みたい!」と騒いでいました。しかし、「東浦より2度寒い」「真冬は道が凍って動けなくなることもある」「西浦で生まれ育って、今も西浦にすんでいるし、西浦が大好きだけど、最初に西浦に住むのはすすめられない」と、地元の人たちに散々脅されました(苦笑)。

結局、夫が三宮にバス通勤するというのもあり、
「バス停まで歩いて行けること」
「バス停に暑さ寒さをしのげる待機場所があること」
「そのバス停は積み残し(バス満員のため乗車拒否される)の可能性がないこと」
が条件だった私たちは、その条件にぴったり合う物件に東浦で出会い、景色なども抜群の部屋だったので、「まずは便利で温暖な東浦に住んで、そこからまた次の家を考えよう」という結論に至りました。

島外に通勤・通学する家族なら、やはり岩屋や東浦が断然便利だと思います。

岩屋エリアについて

岩屋は神戸方面から淡路島への車での入口である淡路ICがあり、明石までジェノバラインという高速船が出ています。ジェノバラインに乗れば、15分で明石に着いてしまうので、そこから電車で通勤・通学できるのです。岩屋は古くからの漁師町で大きな漁港があり、テレビなどでよく取材されています。「淡路島の生しらす」と言えば岩屋です。行列のできる有名なお寿司やさんも数軒あります。

東浦エリアについて

東浦は神戸方面から考えると淡路島の二番目の車での入口である東浦ICがあり、高速バスが東浦ICからと、東浦バスターミナルからと、出ています。淡路島と本土をつなぐ明石海峡大橋を淡路島側から渡ってすぐのところに「高速舞子」というバスの停留所があり、ここから下に降りるとすぐ電車の駅が。バスでそのまま三宮まで行ってしまう人もいれば、ここで電車に乗り換えてさまざまな方面に通勤・通学する人もいます。

また、岩屋や東浦は自家用車であれば、三宮や西明石などの都市まで30分ほどで行けてしまいます。淡路島の南のエリアにある大きな病院やユニクロやニトリや大きなイオンに行くのにも30分以上かかるので、明石海峡大橋を渡るための通行料は片道900円かかるけれど、橋を渡って垂水・明石・三宮方面に出た方が選択肢も多くなります。島内もよし、島外に出てもよし!と気軽に選べるのが岩屋や東浦の良いところでもあります。移住者が多く、子どもが増えているエリアでもあります。

北淡エリアについて

北淡は瀬戸内海に面しており、春から夏を過ごすには最高のエリア。お金があるなら、通勤が便利な東浦にマンションを借りて、西浦に大きな庭付きの家を建てたいくらいです。瀬戸内海側なので鮮魚や海苔といった漁業関連産業が盛んなのはもちろんのこと、瀬戸内海の海風と急斜面の土地を利用した超高級ビワ(京都の料亭に行ってしまって、こちらではあまりお目にかかれないものも!)やイチジク、ぶどうの産地でもあります。

確かに潮風がきつく、秋冬には淡路市のなかでは寒いエリアであるのは確かです。しかし、島の上から3つめのICである北淡ICからは本土もまだまだ近く、車やバスで島外に行くには便利なエリアです。ここから島外の学校や会社に通っている人ももちろんたくさんいます。東浦では自然が足りないという人にはもってこいの場所。島外に頻繁に通勤する必要がない仕事で「自然豊かな暮らし」を望むなら特におすすめです。バリのライステラスのような景色を見られるのも、このエリア。獲れるお魚も東浦とはひと味違うとのことです(余談ですが、東浦の人に聞くと「海苔も魚も東浦の方が美味しい」と言いますし、西浦の人にきくと「海苔も魚も西浦の方が美味しい」と言います。こういう話を聞くと、どこでもそういうのはあるんだなと思ったり、自分の育った土地に誇りを持っていることを羨ましく思ったりします。ちなみに、東京で育った私にはどっちの海苔も魚も信じられないくらい美味しいです)。

一宮エリアについて

一宮は北淡と同様、瀬戸内海に面していますが、瀬戸内海沿いというより「香りの町」とか「伊弉諾さんの町」という印象が強いエリアです。淡路島はお線香の発祥の地という説があり、今も日本最大のお線香の産地です。その線香工場が集結しているのがこの一宮エリア。国生み神話の中心となる「伊弉諾神宮」があり、淡路島に来たらここには必ず訪れるという人が多い場所でもあります。観光客にも地元の人にも人気の日帰り温泉施設を含む「パルシェ香りの館・香りの湯」があるのもこのエリアです。

一宮エリアにはとても美しい海岸もあります。私と同じく淡路市の暮らしナビゲーターの横山さんのコラムにも出てくる多賀の浜です。淡路島は島なので海岸だらけですし、どこも透明度は高いですが、ここは島の他のエリアで生まれ育った人からも羨ましがられるぐらいきれいな海岸です。

昔から続く商店街など、情緒ある街並みも残っていて、土地ならではの「暮らし」をすることを重視する人にはフィットするエリアだと思います。

 

津名エリアについて

津名は、私にとっては「市役所や一番近いマクドナルド、新谷ビーフのあるところ」。ここも大きなバスターミナルがあるので、島外への通勤・通学には便利かもしれません。市役所や大きなホール、大型スーパーマーケットも2軒あり、飲食店や家電量販店などの商業施設が集まっているので、生活しやすいと思います。志筑という場所がこの津名エリアの東浦寄りにあるのですが、そこも最近人がとても増えているという話をよく耳にします。車で走っているとこのエリアに新築の一軒家を建てているのをよく目にしますし、子どもも増えているようです。有名な兵庫県立津名高等学校や関西看護医療大学(兵庫県初の私立4年制看護大学)もこのエリアにあります。

この大きな商業エリアから少し山の方に車を走らせれば、自然豊かな地域が残っており、そこに住んで買い物の時だけ商業エリアに降りてくるという移住者の方も多いです。全国的に有名な器工房「Awabi ware」、レストラン「ハレノサラ」、森のようちえん「まんまる」などもこのエリアにあります。

ちなみに、高速道路の出入り口で言うと、淡路IC→東浦IC→北淡IC→津名・一宮ICの順番で本州から近いところにあります。

来てみると「思ったより広い!」と言われることが多い淡路島です。前回も書きましたが、まずは地図を片手に車で色々なエリアを回ってみることをおすすめします。すると淡路島が好みの雰囲気かどうか、なんとなくわかるのではないかと思います。まあ、淡路島ならどこに住んでも美味しいお米、野菜や果物、鮮魚に精肉などは手に入るはずですし、朝日か夕陽が彩る空や綺麗な星空が見れるので、そこはご安心ください!

この暮らし体験のナビゲーターについて

時友 真理子

2016年3月に東京の中目黒から淡路市へ夫婦とセキセイインコの3人家族で移住してきました。その1か月後に長男を授かり、現在は島での子育てを楽しむ日々を送っています。

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