【名物おかし~都市編~】田中金盛堂の手焼きせんべい

島&都市ショートコラム。今回のテーマは「名物おかし」。それはなんといっても、あのお店のスイーツでしょう? いえいえ、私が選んだのは、こんなおかしです。

阪神芦屋駅から、「なるみか線」と呼ばれると東西の道路を少し東へ歩いたところにある「田中金盛堂」。もうすぐ創業60年になる、手焼きせんべいの老舗です。
この店の名物は超ピュアな味のおせんべいと、ガラス越しに見えるご主人が黙々とおせんべいを焼いている姿。クマさんのようなご主人の手からうまれたおせんべいが、ウインドウの中に端から端までぎっしりと詰まっているのを見ると、ついあれもこれもと買いたくなってしまいます。

実はこの「なるみか線」沿いは、おしゃれで個性的なスイーツ屋さんのメッカとして有名なスポット。地元はもとより遠方からも目指して来られるスイーツショップや名物スイーツが数々点在しています。
その中にあって、昭和35年から黙々と素朴な味のおせんべいを作り続けてきた田中金盛堂。他の店が目指すサプライズやアメージングはないものの、「安心感」や「昔ながらのおいしさ」を求める人たちの根強い支持を得て、このスイーツ激戦区にゆるぎない存在感と評価を獲得しています。

さて、今回、東京出張のついでに会う友人へのお土産用に私が買ったのは「芦屋の四季」と「吹き寄せ」です。「芦屋の四季」は桜の芦屋川や高座の滝など5つの芦屋名所を描いた焼印を押した薄焼きせんべい。「吹き寄せ」は7種類がミックスされた上品な雰囲気の詰め合わせせんべいです。
人に会う時に必ず食べ物のお土産をあげたい私。そんな私にとって、田中金盛堂のおせんべいは、軽いし、手ごろだし、常温でよくて日持ちもするし、だいいち「え、芦屋のおせんべい⁈」と必ず驚かれるのも面白いし、つまり無敵の名物おかしなのです。

この暮らし体験のナビゲーターについて

渡辺直子

お住まいのエリア:芦屋市
職業・所属など:プランナー&編集ライター

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