手に職のない人が里山に移住してみた!vol.3

地方に移住って、何か手に職を持っていないと仕事がないのでは…?について考えてみるコラムです。

暮らしナビゲーターの神戸市在住の鶴巻です。
vol.1vol.2はこちら。
今回はvol.3として、お金について書いてみたいと思います。

収入が高ければ全てよし?

この問いに明確に答えられる人はなかなかいないのではないでしょうか?
もちろん、お金はあるだけあったほうが安心ではありますし、やりたいこと行きたいところに惜しみなくお金が使える状況はかなり羨ましいなと思います。

一方で、(かなり無理矢理書くと)報酬はたいていストレスと比例するような気がします。例えば年収1000万をもらえるがストレスフルなのと、年収300万だが自分で判断して自分の価値観の中で仕事ができているような状態を比べると、どちらが豊かで幸せな人生か分かりません。
お金はあくまで成功や幸せの一要素でしかないのに、それに捉われすぎている人が多すぎるような気がしています。

「出ていくお金」に目を向ける。

多くの場合「入ってくる」お金に目を向けがちですが、「出ていく」お金にも気を配ることが重要です。

首都圏に住む友人は、4人家族でマンション、月の家賃は15万だそうです(住宅手当などのからくりは除く)。
一方、私が今借りている家の家賃は、それの半額以下です。一軒家なので居住スペースはゆうに2倍はあります。
おそらくもっと地方に行けば、さらに家賃は安くなる可能性もあります(ただし安さだけを求めて家を探すと地元の人から白い目で見られるので要注意です)。

仮に家賃が3万だとすると、首都圏で生活している人より月収が12万円少なくても何も問題はないわけです。

ということは、12万×12か月=144万、年収が少なくても暮らしぶりは同じだということになります。

この事実には、かなりのインパクトです。

「払う」と「生みだす」の差額。

また子育てなどについても、首都圏は基本的に近くの公園以外で子どもを楽しませようとすると、それなりにお金がかかります。たとえばテーマパークなどに家族4人で行くと大変な出費になります。

住んでいる場所に「本陣跡」という地域のコミュニティースペースがあり、僕はそこで子ども向けのイベントなどをよくしています。

あまり高い参加費も取れないので、仕事と呼ぶには微妙なラインですが、自分の子どもたちも加わって、地域の子どもが仲良く遊びます。それで仮に5,000円の報酬が残るとします。
一方で、例えば家族4人で遊園地に行き昼ご飯などもそこで食べると、交通費も含め15,000円から20,000円くらいは軽く吹っ飛びます。

イベントを主宰すると5000円の収入
遊園地に行くと15000円の出費
差引き20,000円
これもなかなか大きな差額です。

節制しすぎるのはさみしいし、何にもけちけちするのはいただけません。そしてもちろんたまには遊園地にも連れていってあげたいですが、このような感じで楽しみながら支出を調整していくと、そんなに多くのお金がなくとも、豊かに生活できるのではないかと思ったりします。

最終回は、「移り住むなら、家より関係性を先に見つけよう!」で締めたいと思います。

この暮らし体験のナビゲーターについて

鶴巻耕介

2014年に神戸の農村地域に移り住み、コミュニティを耕すの意を込めて「つるまき農園」という屋号で活動中。 百の知恵と技を持つ現代版お百姓さんになりたい。

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